こんにちは、トイトブルクです!
「技術英検3級」を勉強していて、こんなことはありませんか?
この問題の答え、なんでこうなるの?解説がないから分からない!
そうなんです。「技術英検3級」の過去問は『技術英検3級問題集』に掲載されていますが、解説がないんです。
過去問は『技術英検3級問題集』しか存在しないので購入は必須ですが、解説がないのは悩ましいところです。
管理人が以前「工業英検3級」「工業英検2級」の勉強をしたときも、
解説がないから自分で調べて考えなきゃ・・・・・・
となることが多々ありました。
ところで管理人は、現在以下の資格を持っています。
- 工業英検3級(技術英検2級相当)
- 工業英検2級(技術英検準プロフェッショナル相当)
そこで本ブログでは、工業英検2級に合格した管理人が、技術英検3級の過去問を解説します。
解説を読んでいただければ、
そうか!このように問題を解けばいいんだ!
と感じていただけるでしょう。
技術英検3級の過去問は『技術英検3級問題集』に掲載されています。著作権の関係上、問題文は掲載できません。『技術英検3級問題集』をご用意の上、記事をお読みください。
本記事では、工業英検4級第121回(2019年11月)の問題Iを扱います。
なお、「技術英検3級」=「工業英検4級」と考えていただいて差し支えありません。
技術英検3級 配点 問題I
「技術英検3級」における問題Iの配点は70点です。1問10点×7問=70点になります。
問題Iは英文和訳です。
幸い解答は4択の選択式なので、完全な訳ができなくても答えを導くことは可能です。
個別の問題に入る前に、解法の流れを見ておきましょう。
- 文の構造(SVOC)を把握する
- メイン構造を訳す
- 自分で直訳してみる
- 直訳が選択肢にない場合、文意を変えないで意訳しているものを探す
文の各要素は以下の通りとします。ただしdiffer fromなど、前置詞を含む動詞(群動詞)をまとめて他動詞と扱う場合があります。
- S:主語
- V:動詞
- O:目的語
- C:補語
- M:補助的な要素
上の解答手順を参考にしながら、個別の問題に入っていきましょう。
問題(a)~(g)の解説
(a)
文構造の把握
- S=The volume of this substance
- V=decreases
- M=sharply
- when節
- S’=it
- V’=solidifies
メイン構造の訳
「物質の体積は減る」
この時点で、1. 2. 3.は「減る」という内容を含んでいないので不正解です。
“sharply”は「急激に」という副詞です。
全体の直訳
(a)の英文を直訳したものが正解の選択肢4.になります。
(b)
文構造の把握
- M1=Never before
- V=have ~ been
- S=such high-quality tools
- C=available
- M2=to the public
メイン構造の訳
「そんな高品質な道具が使用されている」
“Never before”が文頭にあるので、”have”が主語の前に来ています。倒置の一例です。
2. 「公に発表された」や4. 「役に立つ」は”available”を正確に解釈できていません。“available”は「利用できる」という意味です。
全体の直訳
「以前はこれほど高品質な道具を使えたことがなかった」
「今は使える」ので、1.は間違いです。
全体の意訳
「以前は~なかった」→「初めて~できる」と考えます。よって選択肢3. が正解です。
(c)
文構造の把握
- M=Rather than Synthetic fibers
- S=wood fibers
- V=are
- C=preferable
- because節
- S’=they
- V’=are
- C’=biodegradable
メイン構造の訳
「木質繊維は好ましい」
この時点で、選択肢4. のみがメイン構造を正しく訳していることにお気づきでしょうか。
1.は「使用する」、2.は「使用に注意」、3.は「使用される」が間違いです。
「使用」に相当する単語はどこにもありません。
全体の直訳
“Rather than ~”は「~よりも」という表現です。
“biodegradable”は「生分解性がある」という意味ですが、この単語の意味を知らなくても正解できます。
以上より、選択肢4. が正解です。
(d)
文構造の把握
- S=Researchers
- V=made
- O=many discoveries
- M=by sharing and exchanging information with their peers
メイン構造の訳
「研究者たちは多くの発見をする」
この訳に当てはまるものは選択肢1. しかありません。2.「作成、改訂」、3.「統合」、4.「作成、改訂」にあたる単語は英文中にありません。
全体の直訳
一応、by以下の部分を見ておきましょう。
“sharing and exchanging information”は、”and”で”sharing“と”exchanging“を並列に結んでいます。
「情報を共有、交換する」という意味です。
全体を直訳したのが正解の選択肢1. です。
(e)
文構造の把握
- S=the number of particles
- V=remains
- C=the same
- M=before and after dissolution
メイン構造の訳
「粒子の数は一定である」
Vの”remain”は「~のままである」という意味。be動詞に近い用法です。
“number”には番号という意味がありますが、ここでは「数」です。2.「粒子の番号」では意味が通じません。
3.「多くの粒子」は”a number of particles”です。
4.「解決」は”solution”ですね。
全体の直訳
英文全体を直訳した選択肢1. が正解です。
(f)
文構造の把握
- S=This diagram
- V=shows
- O=the growth
- M1=in the silver mining industry
- M2=last year
メイン構造の訳
「この図表は成長を表している」
この問題の場合、メイン構造だけでは解答を絞りきれません。詳細を見ていきましょう。
全体の直訳
英文中の単語のうち、難しいのは“mining”「採掘」でしょう。
“in the silver mining”は「銀の採掘業」という意味になります。
以上より全体の直訳は「この図表は銀の採掘業における成長を表す」となります。
全体の意訳
「図表は~を表す」→「図表から~が分かる」という「意訳」はよく使われます。
この意訳の合致する選択肢3. が正解です。
(g)
文構造の把握
- S=It
- V=is said
- that節
- S’=this immune therapy
- V’=is not
- M1‘=necessarily
- C’=beneficial
- M2‘=to all patients
メイン部分の訳
「~と言われている」
“It = that節”の形式主語です。
これだけでは正解が絞り込めないので、that節の中身を見ましょう。
全体の直訳
that節中のS’V’C’を直訳すると
「この免疫療法は有効ではない」
この文のポイントは”not necessarily“で、「必ずしも~とは限らない」という表現です。
この表現を正しく訳せているのは2. のみです。
以上より、選択肢2.が正解です。
第121回 問題I オリジナル解説:まとめ
- まずは文構造を把握しよう
- メイン構造の訳だけで解答できる問題も多い
- 英文を直訳して、合致する選択肢を選ぶ
最後までお読みくださり、ありがとうございました!この記事が少しでもみなさまのお役に立てばうれしく思います。
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