oneとanotherとthe otherの使い方、丸暗記していませんか?
管理人がある参考書を見ていたとき、次のような記述に出会ったことがあります。
1回目 | 2回目 | 最後 | |
単数 | one | another | the other |
複数 | ones(some) | others | the others |
この表の後に例文がいくつか載っていました。
ではこの表の意味を「理解」できるでしょうか?管理人にはムリでした。
大学受験では表を丸暗記して何とか乗り切りましたが、釈然としないものを感じていました。
しかしこの表の内容には、れっきとした「理由」があります。
本記事ではその「理由」を説明するので、ぜひ「理解」していただきたいと思います。
“a”と”the”の意味:不定冠詞と定冠詞
管理人が中学生のころ通っていた塾の先生が、こんなことをおっしゃっていました。
“the”の意味を本当に理解することは難しい
管理人は英語の専門家ではないので、”the”の詳細について全部は語れません。
しかし、上記の表の内容を「説明」することならできます。
前提知識として、”a”と”the”の意味をざっくりとお話しします。
文法書によれば、”a”は不定冠詞、”the”は定冠詞です。不定冠詞は「決まっていない」、定冠詞は「決まっている」という意味です。
There is a pen on the desk.(机の上にはペンがある。)
この例文ではaとtheが使われています。
- “a pen”は、特定のものではない一本のペン
- “the desk”は、(目の前にある)特定の机
“the”について高校の英語の先生は、「”the”は『特定の』という意味だ。」とおっしゃっていました。
またスタディサプリの関正生先生は「”the”は『共通認識』」とおっしゃっています。
上の例文では、”desk”には『共通認識』があり、”pen”には『共通認識』がありません。
“pen”に「共通認識」があったら、わざわざ「ペンがあるよ」とは言わないわけです。
“a”と”the”のイメージをつかんでいただいたところで、今回の本題に入ります。
oneとanotherとthe otherの意味
上記の表の内容を、図に書いてみるとこのようになります。
では、ひとつずつ解説していきましょう。
one
まずはこの会話文を見てください。
“Do you have a car?” “No, but I want to buy one.”
「車を持っていますか?」「いいえ、でも1台買いたいと思います。」
ここで”one”は、”a car”の繰り返しを避けるために使われています。
(不特定の車なので、”it”は使えません)
一般に、”one”は不特定の1つのものを指します。
そのことを踏まえて図を見てみると、“one”は1つのものに注目していることがわかります。
another
“another”の語源は知っていますか?”another = an + other”です。
“other”には「別のもの」という意味があります。
“an”は”a”と同じ意味で、「不特定の1つ」という意味があります。図を見てみると、選ばれていないものが5つありますね。
5つのうち、「不特定の」「別のもの」を1つ選ぶので、”another”となるわけです。
the other
“the”が「特定の」という意味になることは先に説明しました。
図を見ると、5つはすでに選ばれていて、残りは「特定の」1つです。
「特定の」「別のもの」を選ぶので、”the other”となります。
ones
今度は複数の場合を見ていきましょう。
“ones”は”one”の複数形です。
図を見ると、複数のものを指しているので、”ones”となります。“some”を使うこともあります。
others
“others”は”other”の複数形です。
図を見ると、選ばれていない4つのもののうち、2つを選んでいます。
4つのうち、「不特定の」「複数の別のもの」を指すので、”others”となります。
the others
“the”に”others”がついていますね。
図を見ると、4つはすでに選ばれていて、残りは「特定の」2つしかありません。
「特定の」「複数の別のもの」を指すので、”the others”となります。
oneとanotherとthe other:まとめ
- 一覧表を丸暗記しない
- “a”と”the”、”one”と”other”のイメージをつかむ
- イメージがつかめれば、丸暗記しないで済む
図を用いて一通り説明してみましたが、いかがでしたか?
できるだけ丸暗記しないほうが、頭にも入りやすいはずです。
理解した後は、覚えるべきところを覚えて役立ててください。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!この記事が少しでもみなさまのお役に立てばうれしく思います。
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